“くりの木ひろば”は、この11月で3年の節目を迎えました。RQ市民災害救援センター(現:RQ災害教育センター)の1ヶ月限定のプロジェクトとして始まり、その後は団体から独立をして、くりの木ひろばを残したい有志サポーターで活動を続けてきました。
活動当初は「子どもたちは来てくれるのか」「本当に必要とされていることなのか」「地域の人に受け入れてもらえるだろうか」と不安でしたが、何もなかった広場に地域の方が子どもたちの為にと手作りブランコやシーソー、ターザンロープなどの遊具を作ってくださって、今では子どもたちが自分たちで滑り台を作って遊んでいます。
子どもたちは遊具で遊んだり、木登り、鬼ごっこ、虫探し、草花遊びなど、思い思いの時間を過ごしています。また、秋・冬には落ち葉遊び、雪遊び、サポーターがいる時にはたき火で焼きいもやべっこう飴づくり、夏には水遊びなど、季節ならではの遊びを楽しんでいました。
広場を始めた当初は子どもたちだけの利用が多かったのですが、現在では散歩途中のおばあちゃんたちが広場に立ち寄っておしゃべりを楽しむことや、父母も一緒に子どもとの時間を楽しむ場所になっていきました。こうして続けてくることができたのは、地域のみなさんの理解と広場の土地を開放してくださった地主さんをはじめ、学校関係者の皆さんや公民館、地元団体の方々など、たくさんの協力があったからです。
そして、なにより遊びに来てくれた子どもたちの笑顔から、たくさんの元気をもらいました。サポーターがいる日もいない日も子どもたちは好きな時に来て、好きなことをして、好きな時に帰っていく、そんな日常の居場所として利用してくれていました。
子どもたちと地域のみなさんの温かさ、ご協力に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、この3年間、”くりの木ひろばサポーター”の活動は、広場での活動に関わってくださった方や活動寄付金の支援など、全国からのたくさんの支えがあって続けてくることができました。
活動に関わってくださったみなさま本当にありがとうございました。
私たちサポーター(ボランティア)は、できることなら小泉の町に公園ができるまで“くりの木ひろば”遊び場作りの活動を続けたいと思っていましたが、県外からのサポーターが広場の管理、運営をしていくことが難しくなっていく中で活動を終えることを決めました。
くりの木ひろばがなくなってしまうことに淋しい気持ちもありますが、震災から3年以上が過ぎて、少しずつ子どものための環境が整いつつあると感じています。
子どもたちに、最後に広場でやりたいことを聞くと「くりの木まつり!」「秋まつり!」「きもだめし!」「花火!」との答えが返ってきて、2012年夏に開催した“くりの木まつり”が、子どもたちにとって忘れられない思い出となっていることを感じました。そこで、最後の日を「くりの木秋まつり」と題したイベントを企画することにしました。
この3年間のくりの木ひろばでの活動、小泉の地域行事などに関わらせてもらう中で感じたのは、『子どもの元気は地域を元気にする!』ということでした。
子どもたちが元気に遊んでいると、広場の前を通りがかった地域の方から「子どもの声が聞こえるといいね~」と、声を掛けてもらうことがありました。
子どもの笑顔は大人を幸せな気持ちにさせてくれます。
子どもたちの「おまつり、やりたい!」の声から実現した、”くりの木まつり”では、たくさんの協力があって、大勢の参加者で大盛況となりました。”子どものために”という想いで大人が集まり、子どもを中心にしながら笑顔が溢れる楽しい一日になりました。
くりの木まつり後、地域の未来・子どものことを想い、大人が集まり、動き出す姿をたくさん見てきました。
地域のことを真剣に考え、行動にしていく大人の姿を見て、子どもたちは自分たちの地域の魅力を感じながらたくましく、頼もしく成長していることを、広場で一緒に過ごす中で感じてきました。
小泉の人の温かに触れ、町の魅力を感じながらの3年間の活動でした。
”くりの木ひろば”が、地域を元気にするきっかけの1つにでもなれていたらうれしく思います。
みなさんの理解とたくさんのご協力、本当にありがとうございました。
今後、小泉の町に子どもたちがのびのびと思いきり遊べる公園ができることを願っています。
3年間、本当にありがとうございました。
2014年11月2日
くりの木サポーター一同